AIの浸透とHP開設

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火曜日の皇居・半蔵門辺り 都会も秋が深まってきた

昨日NECの開催するユーザフォーラム&iEXPOに参加しました。いくつかの講演も聴講しましたが、AI・アナリティック事業部の本橋氏のそれが出色だったので、少しコメントします。

私の記憶では、彼はもともと研究職でAIを研究したのち、実際のフィールドの出たくて新しいビッグデータそしてAIの顧客フロント部隊に異動してきた。私が一緒に仕事をしていた4年前くらいで、既に数百社の顧客と議論を重ねまたコンサルをしていた。恐らくその数は現時点で千社を超えているのではないだろうか。

そんな彼だからこそ言えることが沢山ある。

ひとつはAIをいかに実用に供するように進めるべきか。必要なのは4つのピースだという。≫企画 ≫環境 人材 ポリシー だ。企業の中でIOTやAIの活用はバズワードのように幹部から推進を指示される。しかし、多くの場合は時間軸や価値に関しての無理解うゆえに企業の中でプロジェクトは上手く進行しない。「なんでそんなに時間がかかるんだ?」「そんな結果しか出なかったのか?」という類だ。

そうならないためには、経営幹部も含めたメンバーによって広く活用可能性を出し尽くすフェーズが必要不可欠だ。そのフェーズなしにとりあえず気が付いたとことから着手してしまうので、上記のようなGAPが出やすい。いろいろな業務や分野の仮説の中で、実現性の高いもの⇔チャレンジングなもの価値の高いもの⇔価値が限定的なものの2軸でプロットし、ある程度バラつかせてスタートする。つまりそういうポートフォリオで戦略的にスタートすることを経営陣も含めて関係者で握るわけだ。彼は筋がよい企画として、★価値が出やすい:例えば、作業回数が多い(年に一度結果が出るというものではなく、毎日にように効果が見えるもの)、わずかな改善が莫大な価値になりやすいもの。 ★失敗が許される:一部で悪い結果が出ても、トータルで良い結果になっていれば価値になる。 が良いという。確かに、そういうアプローチをすれば企業内での空回りは防げる。ちなみに、ガートナーの最新のハイプカーブではAIは幻滅期に入っている。そのような失敗事例が重なっていることも原因だろう。

NECでは多くの実例を積み重ね、フレームワークや開発環境やテンプレート、人材育成プログラムなどを用意している。以前に比べはるかに充実していることがよく分かる。やはり新しい分野は成功失敗両方のふんだんな積み重ねが何より重要だと思う。

ポリシーもそう。プライバシーとテクノロジーの両立の議論が、EUのGPDRに端を発し、一気に深まってきた。日本でも先進的な企業はAIと人権に関するポリシーを定め始めた。定めればよいというわけではないが、定めることが市場に対するコミットメントでもある。NECでも①公平性 ②プライバシー ③透明性 ④説明する責任 ⑤適正利用 ⑥AIの発展んと人材教育 ⑦マルチステークホルダーとの対話 を定めている。このような取り組みが、先の企業におけるスムーズなAIなどDXの活用推進と合わせて、先進的なロールモデルになることを期待する。NECのような先進企業が多くの企業をコンサルできるようになると、日本の進化スピードも上がるだろう。合わせて、IPAなどの公的団体や経産省、業界団体などが経営者に対する啓蒙を強化することが重要だと痛感する。

Seed Master ConsultingのHPを開設しました。

良かったら見てください。

seed-master.com