予測と判断はリーダーの使命

あなたは、もし未来が予測出来たら正しい判断ができますか?

これはとても難しい問いだと思います。

人は認知バイアスを排除することができるかどうかが重要なテーマです。判断は認知バイアスによって歪められます。すべての人には必ず先入観があります。批判されたり、痛い目にあったり、他人の成功事例があったり、見た目に惑わされたり、既に続けていた投資を止められなかったり、尊敬する人物が別の意見を言ったり、いろいろなパターンの経験によって出来上がったバイアスに囚われます。予測は正しいと頭では分かったとしても、自信がなければ集団に追随したり、都合の良い情報だけを摘まんだり、裏付け情報を探ってタイミングを逃したりするのです。

もちろん、現実では、未来を正しく予測できるわけがありません。しかし、客観的に考えて確率が高いだろう予想はできます。その際にリーダーはどのような行動に出るべきなのでしょうか。それは各人が覚悟を決めて自分の行動を事前に考えておくべきテーマでしょう。その時になって、判断できなかったり、躊躇して時間をかけてしまい足元をすくわれたり、結局他社に先を越されたりしてはならないのです。あなたはどのような行動に出ますか? もちろん正解などありません。しかし、リーダーは何らかの材料をもって判断しなければならないのです。それを作り上げるのが、学習、経験、覚悟、自己効力などでしょう。そりゃあ迷いますよ。でも最後は目をつぶって走り出すしかないのです。

一方でもう一つ大切なことがあります。それは柔軟性です。常に状況は変わり続けます。それにビビッドであり続け、直観が指し示す方向修正を決断するのです。即ち考え直すこと(再考)にオープンであることです。これがまたすごく難しいのです。それを絶対に忘れないでください。ピンときたら、躊躇なく考え直すことが大切なのです。

 

話しは少し戻ります。例えば、予測できたことが目の前にあったとします。あなたは、早く決めなきゃと焦ります。でも決断できない。ストレスは募ります。そのようなときに人は特定の行動に出ます。それは個人個人全く違います。しかし、特定のパターンがあります。例えば、周りの人の意見を聞かず一人孤立して決めてしまう傾向が強い人。確率が高く低リスクの保守的な結論を出しがちな人。懐疑的で理屈っぽく不信感から行動を起こさない人。イライラして途中で投げ出す人。アドバイスなどに耳を貸さず失敗も認めない人。関心を集めたいために大胆なリスクの高い選択を楽しんでしまう人。焦点を失い周りを混乱させる人。ころころ結論を変え周りを惑わせ驚くような意思決定をしてしまう人。上司に取り入り喜ばれるような意思決定をしてしまう人。細部にこだわり過ぎて曖昧さが残ると結論を出せない人。などなど。

自分が(部下が)どのようなリスクを持っているのかがアセスメントによってあぶりだすことができます。それが分かれば納得ずくで行動を変えることができます。性格や価値観はすぐには変えられなくても、意志さえあれば行動は変えられるのです。

実は私はそのアセスメントの認定コーチの資格を一昨年取得し、既に多くのクライアントにフィードバックしました。皆さん図星だと仰っています。これは実はとても大きなことで、自分と向き合う大きなチャンスになるのです。それが分かれば対策はとれるのです。もし、ご希望があれば仰ってください。

直観が戻れ!と言っているのなら躊躇せず戻ることです