僕のシナプス

スロージョギングあるいは速めのウォーキングの効果をご存じだろうか。

脳細胞が増え、シナプスが密になり、海馬が大きくなる。即ち、脳が活性化するのだ。加齢などにより日々衰えていく脳が、元気を取り戻していくのだぞ。これらの研究は進んでいて、海馬が〇%大きくなったなどのデータは取れているそうだ。これは何と素晴らしい。脳の老化に抗えるなんて…。私は進みゆく「アル中ハイマーw」にストップを言い渡し、クリアな思考で日本のビジネスパーソンの覚醒に手を貸し続けていきたい。そのためにはもっと歩かないとね。

脳の活性化と同時に言われているのが、瞑想効果ですね。風を感じ、光を感じ、季節を感じ、心が落ち着き、ストレスが薄れてきます。鬱病の患者にも効果があるともいわれています。

そして、言うまでもなく、有酸素運動ダイエットにも絶大な効果があります。昨今のコロナ禍で肥満の問題が注目されている。感染症が重症化する人の多くは肥満体質なのだ。肥満は免疫力の減少など、ボディーブローのように人間の本質的な能力を蝕んでいるのでしょうね。ダイエットには、糖質の多い食事を摂った直後に歩くのが良いそうです。急激に血糖値が上がるのを制御できるからです。いわゆる血糖値スパイクを起こさないということです。私も、医師から食後すぐ歩きなさいと言われた時は驚きましたし、生活習慣的に難易度が高いとも感じました。しかし、血糖値が高めの人にとっては、糖質の多い食事を減らすことと共に効果があるのです。

とはいえ、今の季節はまだ熱中症には十分気を付けてくださいね。僕は「A-RROWG」とともに歩きますよ。

 

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長年使ったカラダスキャンが壊れ、つい先日購入した新人君。高機能版ではないが、

それで十分。以前の機種に比べ、ずっと安価でずっと軽い。
あと3kg痩せたい(^_-)-☆

 

笹生の米ツアー養成ギブス

8月の行われた「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」は、コロナ禍の中今シーズン2回目のトーナメントとして注目を浴びた。その中で、ぶっちぎりの優勝をさらったのが笹生(さそう)優花(19歳)だ。母の母国であるフィリピンで日本人の父から厳しいゴルフレッスンを受け、才能が一気に開花したことが話題になった。ところが、彼女のストイックなトレーニングがその陰にあることは、あまり報道されていないこともあり、知る人は少ない。

「Motor Magazine」によるとこうだ。父のトレーニングが「まるで『巨人の星』の星一徹のよう」だったのだ。父は娘の足首に重りを巻き付けトレーニングをさせた。最初は250gだったが最終的には片足2kgを超えた。さらに上半身に10kgのベストを着こんで、30分のランニング、100mダッシュ10本。日本に帰国後はさらに激しくなり、「ランニングは1時間、100mダッシュは神社の階段ダッシュへと進化(?)した」その結果、ドライバーの飛距離は300y近く。軽井沢でもぶっちぎりだ。最終日同じ組の藤田さいきは「タイガーウッズかと思った」と。実は、僕は藤田選手とは4,5年前に同トーナメントのプロアマで一緒にラウンドした経験があり、彼女はロングヒッターであることを目の当たりにしている。それを50ヤードもおいていくのだから恐れ入る。スポーツは下半身が基本、と言われるが、彼女自身も「最初はやっていることが正しいかはわかりませんでした。でも、今の飛距離を考えると正しかったんでしょう(笑)」と。

しかし、根性が違う。父も子も凄い。驚くことは、まったく悲壮感がないことだ。努力が報われた笹生選手。きっと、すぐに米ツアーに参戦するのでしょうね。活躍を祈るばかりです。ちなみに、彼女は20歳に日本かフィリピンかの国籍を選ぶまでは、フィリピン人でもある。来年予定通り東京オリンピックが行われれば、フィリピン代表としてゴルフ競技に出場するようですぞ。

この記事を書いたのは月刊ゴルフダイジェストの編集長だが、9月号には「50歳からヘッドスピード劇的アップ」がテーマの記事があるそうな。「もう一度本気でプラス30yを目指すグルファーへのヒントが詰まっています」とのことですぞ。

僕が行っているジムの筋トレくらいじゃ飛距離は伸びませんね。僕は、飛距離の前にミスショットを減らし、かつて目標だった年間平均80台を実現したい。現実は程遠いけどね。なにせ、最近は100を切ることに汲々としているのだから(涙)

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夕方のウォーキング。コースを間違えると西日をもろに浴び続ける羽目に。暑い!

足に重りをつけようかな?

 

新しい王道

王道と言う言葉に普遍性のニュアンスを感じるが、企業経営の王道は実は結構変わっていく。昔の王道が今では王道ではないという具合だ。それを王道と言うの? というご意見もありましょうが、そんなものです。

例えば、今から20~30年前。経営の最重要事項は「選択と集中」だった。世界で3位に入らない事業はすべて止めると言ったGEを典型として、経営資源を集中化しないと世界の上位にはなれないという価値観だ。量にものを言わせた超効率的な投資効率を目指さないと生き残れないとばかりに、多くの企業がそれを指向した。高いリスクを飲み込み高額の投資をした者だけが生き残れるという、ハイリスク・ハイリターンモデル。その流れでも、日本の企業は大鉈を振るうことができず、中途半端な投資しかできずどんどん海外のメーカーに置いて行かれた。投資家は日本企業を見限り株価は下がり、企業価値は下がった。半導体や携帯電話、家電やPCなどもそうだった。

それから30年。このコロナ禍において、様子は一気に変わってきた。産業構造の急速な変化によって、一本足の事業がピンチになることイコール企業の生死を分ける状況となったわけだ。では、多角化が正解なのか?

ステレオタイプ多角化を進めるなどと突っ走る企業は、ちょっと考えを改めた方がいいと考える。現代における多角化の意味は、昔のそれとは違うと認識すべきだ。

一言でいうと、多角化のターゲットはデジタルだ。最近10年でテクノロジーは一気に進歩した。クラウドスマホ、AI、IOT、高速ネットワーク…昔とは全然環境が違う。そう、投資が少額でもアジャイル新しい事業をスタートできるのだ。スモールスタート(リーンスタートアップができ、スピーディーでかつ、スケールが容易なのだ。デジタルによって、顧客との距離縮まり、サプライチェーンは完全につながった。モノの流れや顧客の購買動向や嗜好も分かる。そこに3年の時間も巨額の投資も不要なのだ。

DXはリスクミニマムで事業の多角化が可能なのだ。しかし、問題は誰にでもできるわけではないということ。勇気があればできるわけではない。必要なリーダーシップと能力が必要なのだ。そのことは以前にも書いた。

これからは、事業ポートフォリオをDXによって創り直す経営アプローチが、新しい王道になる。

その土台となるのが、デザインシンキングやリーンスタートアップなど新しいプロセスと人材だ。これも書いたね。それができる企業が生き残り、できない企業が生き残れない。

実は、日本のDXに大きな壁があるのが、一人情シスの問題だ。大企業を除けば、事実上情シスなどという組織は存在せず、それこそ「一人」のIT人材しかいない企業が日本の過半なのだ。それで、セキュアなDXができるわけもない。ベンダーにおんぶで抱っこ。実はそうしたくてもお金がないという中堅以下の企業が大多数。それを何とかしないと日本は成長できない。以前に書いたように、アトキンソン氏がいうように中堅以下は合併を進めるしかないとも思える。

ところで、デジタル・トランスフォーメーションのことをなぜDXと略すのであろうか。経産省の和泉さんはこういう。「Transというのは上下が反転するという意味。それを示すのがXであり、英語圏の慣習では、Transの省略はXと表記する。」https://ascii.jp/elem/000/004/025/4025741/

 トランスとは「『反対側』『越えて』『変えて』を意味するラテン語接頭辞。」であるが、もう少し広くとらえると、超越するとか、別の状態へとか、すなわち、「ガラッと変わること」を指している。ビジネスでいうと正に「変革」であり、「改善」とか「進化」とは一線を画する。バイアスを超えて、今までできると思っていなかった新しい価値を生み出す、ということを指す。大切なことは、今まで経験したり学習してきた思考の枠組みに縛られないことだ。テクノロジーの進化によって、今までできなかったことができるようになる。しかし、バイアスに縛られた人の思考では、新しい可能性を気付くことはできないのだ。

 

PS. 先日世界が変わったというような話を書きました。その後、先日聴講できなかった「NEC iEXPO Digital 2020」の「桃谷英樹マネージング・エクゼクティブ」の講演をNEC YouTubeで観た。興味深かった。興味のある方はどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=meFFYm1brR4&pp=wgIECgIIAQ%3D%3D 

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根を張った苔はそう簡単に生まれ変わらない。@いつものウォーキングコース

 

 

 

変わっていく世界 & 新しい「Well being」

COVID-19はいろいろな産業にダメージと機会を与えた。暗転したら舞台のセットが全部変わったようだ。

新興国の需要は伸び盛り。その典型の1つがインドの自動車だった。インドでシェアNO.1がご存じスズキだ。ところが、4月の販売台数はロックダウンの影響で0。なんと1台も売れなかった。4~6月合計が8割減の6万台。経費削減で赤字はまぬがれたものの、純利益はほぼ0。

・一方その後の報道では、軒並み大手自動車メーカーが4~6月決算で差詩集赤字の中、トヨタは1588億円の黒字だった。徹底したコストダウンが奏功したとのことだが、コストダウンについてはゴールなき不断の改善を続けた同社に、まだそんなに余裕があったこと自体に驚いた。工場閉鎖や万人単位のリストラを計画している競合他社との差を見せつけた形だ。

・昨年までの数年間はスタートアップが非常に元気だった。もちろん、その背景にはAIやIOTなどを典型とする新しいDX、X-Techといわれるテクノロジーをベースにした企業が旺盛だったことがある。大手企業もそれらの新興企業に出資をしたり提携をするなど連携を深めることに積極的だった。そういう意味では、有望なスタートアップは資金に苦労することはあまりなかった。それが今年に入り資金の余裕がなくなり流動性が一気に落ちた。1~6月のスタートアップの資金調達総額は、前年度比47%ダウンだ。スタートアップの聖地であるシリコンバレーですら、VCは成長が間違いないであろうレイトステージの投資しかしなくなり、リスクマネーの行き所がなくなっていると現地でベンチャー支援をしている伊佐山さんが言っていた。

・巣ごもり需要を上手く取り込んだ一社が「ウーバーイーツ」だ。23区内で始まったあ同社のサービスも、最近では我が家あたりでもよく見かける。同社が放った大胆な戦略が「サブスク」だ。日本においては、1,200円以上の注文代金の場合に、何回使おうが、定額980円/月だそうだ。もともと同社はダイナミックプライシング(需要や渋滞情報をAIで判断して配送料金を動的に変える)をとっていて、配送料は平均300~400円だそうで、月に3回使えばペイする計算だ。どうでしょう。数か月したら儲からないから止めたと言い出しそう…

・もう一つ巣ごもり需要の典型が「メルカリ」だ。上場後も積極的な投資を続け、4半期決算はずっと赤字続きだったが、今回の4~6決算で初めて黒字に転換した。売上は60%増だ。

・日本にいると気づきにくいことだが、大気汚染が一気に改善した。ウォールストリートジャーナルによれば、汚染レベルは最近70年の中では最も低いとのこと。航空、鉄道、自動車などあらゆる移動が激減し、また、電気需要の低下で発電量も低下、従い公害物質の排出が減るのは容易に創造できるが、数か月の中でそれほど一気に綺麗になるとは。経済が戻ったとしても、私たちが努力すれば温暖化は止められると、確信した人も多いはずだ。バランスはとれるはずだ。猛暑や異常気象はもう嫌だ。

・多くの人の消費行動が縮小している。一つには、交際範囲がググっと狭まった。若い人たちの間では、それをポジティブにとらえている人たちも多い。行きたくない会食が多かったのだろう。もともと、できれば一人でいたいと思っていたのかもしれない。ともかく、交際が狭まることによって、外食、運輸、衣服、美容、燃料(ガソリン)などが激減した。消費をすることが経済を支えることは分かっているはずなのに、実は貯蓄志向が高まっているとのこと。就業の不安などがそうさせるのだろうか。

・各産業セクターでいろいろなことが起こっている。しかし、新しい機会も多いはずだ。ハンズオンの考え方が変わり、ますますDXの価値も高まるはずだ。新しい便利を定義すること「Define Smart」、新しい豊かさを見つけること「Design Thinking」が必要不可欠だ。それを理解し実践できるチームが成長し、そうでないチームは成果を出せずにもがくだろう。

・人のつながりが薄まっている。オンラインでつながっていればまだいい。それすら少ない人は、ますます孤立する傾向にある。運動不足も重なり、ますます重要になるのが「Well being」という考え方。私は、「肯定的に考える、捉える」こと、そして、「Active」であること、すなわち「行動する」ことが大切だと思う。自分と向き合って、自分にとっての「Well being」とな何なのか?を考えてみることをお勧めする

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実はめったにスイカを食べない。夏の終わりに思い出したようにスイカを買った。何年振りか思い出せないくらい久しぶりだ。懐かしい味がした。そんなことが幸せに感じる。

 

 

 

 

デジタルを友達に

■デジタル人材

ゴールドマンサックスが昨年採用した人の半分以上はIT人材だそうだ。

一方、20億人のZ世代。50%の人がリモートワークが不安なそうだ。デジタルネイティブの人がそうなんだ。デジタルの慣れ不慣れは世代に関係ないんだ。

確かにデジタルの弱みは、暗黙知が共有できないし、形式知を説明や喋りの上手さがなければ共感ができない状況になりがちなこと。

したがって、デジタルネイティブであっても、リモート環境で孤独を感じたり孤立しがちになってしまう。

デジタルで効率化し、時間を創り出すとともに、クリエイティビティ―を化学変化させる場が必要だと痛感する。それは実際会わないとできないことかもしれない。

 

■全部を変える

入山教授がこんなことを言っていた。それは「経路依存性」という言葉。初耳だった。「いろんな要素で社会ができていて、それらは噛み合っている。何かを変えようとすると関係するものを全部変えなけらばならない」という意味。このコロナ禍のカオスの時は、絡み合う全部を一気に変えるチャンスではないかという指摘だ。いや、強制的に変わらざるを得ないという意味でのチャンスなのかもしれない。リモート、働き方改革ダイバーシティー、メンバーシップ型雇用⇒ジョブ型雇用、DX・・・ 

正にCXコーポレート・トランスフォーメーションの時だ。

元々、かつて日本が成長した大きな源泉は、「課長」だった。現場の管理者が自律していた。その課長が自主的に改善を続け、QCDの変革を続け、競争力を積み上げてきた。そう、現場が強い日本企業がDXを進めるともっともっと力を発揮するはずなのだ。しかし、実態は目先のことに追われチャレンジが許されず閉塞感に包まれている。いや、そう思い込んでいる。そんな現場では、日本の良さを発揮できないはずだ。現場が自主性を発揮できる組織こそ変革を起こせる自主性を阻害するような、上司のマイクロマネジメントは絶対に避けなければならない。DXは日本のチャンスのはずだ。DXは現場の力で実現しよう。

 

キーエンス営業のDX

先日キーエンスターゲティング術というウェビナーを聴いた。要は、昔から顧客をどうターゲティングするかが営業の生産性の肝だと分かっていて、いろいろチャレンジを続けてきた。もちろん当たり前の属性データから3rdパーティー東京商工リサーチなど)のデータを利用したり、社員がヒアリングしたデータを統合したり、商談履歴や、イベント履歴、Webアクセスログなどなども活用し、データサイエンティストを採用して、機械学習でターゲティングリストを作り、それに従って営業活動をしてきた。明らかに勘と経験による営業に比べはるかに成約率は高く、売上はどんどん成長した。しかし、データサイエンティストの採用は困難になり、彼らにはビジネスラインのニーズは分からないなど、限界を感じ、ビジネスラインが自ら分析できるツールを探した。しかし、適当なものが見つからず、自社開発。現在は営業が自らツールを使い、ターゲティングリストを作成し営業している。そう、彼らは現場が自立して科学的にアプローチしているのだ。企業の中で最もコンサバな営業現場でさえ、自ら試行錯誤しレベルアップしてきた。

売上6,000億円に満たない会社の時価総額が国内2位、利益率50%、平均年収第1位であるのも、現場のDXの力ではあるまいか。

 

CXの時代。経路依存しているすべてを変えるためには、会社を設計しなおせる強いリーダーとともに、現場の力が必要不可欠だ。

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変革に必要な要素

NPの記事の指摘が実に的を射ている。それは、コンサルティング業界が変わってきたという趣旨。コンサル需要の多くが、ビジネスコンサルからデジタルに関わるコンサルにシフトしてきて、従来のITコンサルはもちろんのこと、過半のコンサル需要がデジタルに関わるものになってしまった。それは、世界の多くに大手コンサルファームが、デジタルの子会社を立て続けに設立したことでもよく分かる。そして、そこに集っている人材が一気に多様化してきた。DXが主要なニーズになってきたことで、従来はコンサルファームの構成人材が、コンサルタントとバックオフィス(管理部門)人員だけだったが、今では、それらに加えてUX/UIデザイナー、データサイエンティスト、ITアーキテクト、AIの専門家、ビジネスデザイナー、ビジネスリサーチャー、エクスペリエンスデザイナーなどのプロが集まり、クロスファンクショナルに顧客の困りごとに向き合わないと、高度なニーズに対応できなくなっているのだ。

これは、近年のデザインシンキングの隆盛の流れに完全に合致し、更にAIなどITフィールドのテクノロジーがいかに問題解決に役立つかを示している。

顧客の困りごとを解決するのが企業のミッションだが、そのアプローチがガラッと変わったと言っているのだ。これはコンサルファームだけの問題ではなく、あらゆる企業がそうだと考える。そして、それは社内外を問わない。即ち、社内IT部門もそうだと言いたい。今までのアプローチですら社内の不評を買いがちなIT部門なわけだが、ハードルは更に上がった。社内も社外も顧客自体が自分の困りごとをよく分かっていない時代(わかっている問題は既に解決済み)。顧客の多くは固定観念にまみれた視点から出れないままだ。だから、ビジネスコンサルが顧客のヒアリングをしても変革には到達できなくなってきたのだ。従い、デザイナーやリサーチャーが必要なのだ。言われたことをIT化することでは、問題は解決しないし価値は甚だ低い。自分で観察し仮説を立て検証するしかないのだ。

皆さんの顧客に向き合う組織は、上記のような新しい能力を具備したチーム編成で対応できていますか? 是非ニーズから逃げないで、真剣に考えてください。

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夕暮れはひたひたと迫っている。変革を恐れてはいけません。なぜ躊躇しているのですか?

 

クラウドファンディングの絆

先日、私がクラウドファンディングで支援しているチームからZOOMインタビューを受けた。サービスを提供する側と、支援する側との関係を考え、提供側がどうあるべきなのかを少し考えてみた。

クラウドファンディングで事業を立ち上げようとしている人たちは、多くの場合、軽くスピーディーに始めたいという気持ちが強いでしょう。それほど多額の資金が必要なわけではない。スピードが欲しいし、自分たちが事前にコンタクトしてきた“アーリー・アダプター”候補以上に多くの実際の“アーリー・アダプター”にコンタクトしたい、という気持ちだ。即ち、実際使用した上での多くのフィードバックが欲しいのだ。

その声を聞き届け、機能やデザイン、UIやFAQなどなどを改善あるいは作り直して、本格的な展開、即ちスケールさせる準備を万全にするのだ。場合によると、実現不可能と悟り撤退する場合もあるだろう。本格的な投資(製造ラインを強化するなど)をする前に判断できるメリットは大きいはずだ。

従って、提供サイドは積極的に支援者とコンタクトすべきだし、その声に真摯に耳を傾けなければならない。

同時に、提供機能などはスピーディーにかつ何度でもどんどんアップデートしていかなければならない。特にITベースのサービスであれば、スマホアプリやバックエンドのソフトなどをどんどんバージョンアップするのだ。UIなどはいろいろなユースケースで、多様なスキルや経験を持った支援者が使ってみて初めて分かる問題がたくさんあるだろう。それはいわば支援者からのギフトであり、真摯に向き合い、即アップデートすることが支援者との信頼の証になるはずだ。

そういう意味でも、支援者とのコミュニケーションが非常に重要だ。一般ユーザと違い、まだ生煮えの商品/サービスを応援しようという気概があるわけだから、裏事情なども遠慮なく説明すればいい。実はこういう背景・狙いでこの機能になっているのですとか、ユーザはこういう使い方をするだろうという仮説でこの機能にしているとか、このデバイスにはこういう限界/制限があり、それを回避するためにこうしている・・・などを透明にコミュニケーションすべきだ。

その正直なコミュニケーションは、支援者の愛着につながり、チームの一員として、だったらこういうアイデアがあるのではないか、という提案にもつながる。更に、提供サイドは、アップデートの選択肢を支援者に問いかけることもよいコミュニケーションだろう。回避策は案AとBとCがあります。どれがいいですか? というようにだ。

支援者は、ブラックボックスを一番嫌がるだろう。僕たちは支援者なんだ。チームの一員なんだ。会議室の扉は開けるべきだ。ってね。

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いつも遠くを見て歩くようにしている