期待がお金に変わる資本主義の世界。
株もそう、仮想通貨もそう。仮想現実のようにお金の価値が変わっていく。株などの投資をほぼやっていない僕は、なんというかその世界を嫌っている、そして恐れているひとりだ。そんな世界で生きたくないという価値観とも言える。
イーロン・マスク氏の資産は今のレートで約70兆円といわれる。日本の税収は2022年度で約72兆761億円。偶然にも同じだ。これがリアルと仮想の現実。金融資本主義の世界では、人間の欲は無限かもしれない。なんか、嫌い。
仮想通貨もバブルの真っ最中。ビットコインも過去最高値らしいし(動き続けているから何とも言えないが)、新しいミームコインという仮想通貨にもお金が流れ込んでいる。
そもそもミーム(meme)って何? 「特定のアイデアや行動、情報の断片が人から人へと模倣され、拡がっていく現象」といっても分からない。「文化的な『ウィルス』のようなもの。例えば、面白い画像や動画が、SNSでシェアされ、一気に広がることがありますよね。それがミームです」(copirot)だって。
例えば、DOGE(ドージ)コイン。犬の絵を元にした仮想通貨でインターネット上でジョークとして広まった。仮想通貨のキャラクターという意味だと理解した。DOGEコインはイーロン・マスクが広め、今ではテスラの取引にも使えるそうだ。このように、ミームコインはミームの持つユーモアや共感をベースに人と人が繋がる喜び、共感などから発したエネルギーが通貨に乗っかり拡がった、という感じなんだと思う。
いずれにしても、仮想空間で資本主義は拡大していると言ってもいいでしょう。ミームコインの時価総額は今時点で21兆円を超えているらしい。
価値がないものにまで価格やストーリーを付けるのが資本主義とも言える。でも、そんなものはいつバブルのように消え去るか分からない。そしてその運営者はユーザから糾弾され、逮捕されたりする。
資本主義は無限に拡大するわけ? そろそろ限界が来ているという考えがひたひたと拡がっている。僕たちの世界は、成長に限界はないという前提で回っている。企業もそう。ずっと成長する。それが課せられた義務とでも言うように。だって、社員の給与は増やしたいでしょ。そうしないと皆幸せじゃないし辞めちゃうでしょ。その通りではある。しかし、必ず成長は止まる。
そもそも地球の限界が近いのではないか。環境問題は社会の中で常に置き去りにされてきた。争いは絶えず、殺し合いは続いている。自国だけ良ければいいという価値観は広がり、国連を筆頭に国際協調の枠組みは課題の大本を解決することができないままだ。
友人は、誰かのために、社会のために生きたいと職を変えた。競争や金銭的成り上がりの世界から一線を画して生きている。今後そういう人がじわ~っと増えていくのだろうと思う。行き過ぎた資本主義や市場経済の世界に生きたくはないとでも言うように。