自律型人材とは

最近、時々「自律型人材」という言葉を耳にします。私もブログ内で「自律」という言葉をよく使います。なぜそれが大切なのでしょうか。変化の激しい時代。その変化に対応し続ける組織だけが成長できると言っても過言ではないでしょう。しかし、管理者やリーダーのみが羅針盤になり目標を定め、すべて指示しコントロールしなければ動けない組織であれば、その変化に対応できないのは間違いありません。戦争に喩えると分かりやすいですね。戦場では常に状況が変わります。事前の情報と違う状況が展開され、その都度大本営の指示を待っていても、その間に戦況は大きく変化してしまいます。現場で判断し、即行動しなければ状況を打破できません。今のビジネス環境が正にそうでしょう。VUCAの時代のチームの在り方は、自律と信頼(チームワーク)ではないでしょうか。(元々VUCAは軍事用語です)

ところで、「じりつ」には二つの漢字がありますね。「自立」「自律」です。前者は自分で仕事をこなせるという意味でしょう。後者は自分の意志で自分をコントロールしビジョンに沿った行動ができるという意味だと捉えられますね。

自律型人材(ここではあえて人財と書きます)とはどのような人財なのでしょうか? 皆さんも考えてみることをお勧めします。言語化しようともがけば、その結果自分や部下が目指すべき人財像が見えてくると思いますよ。

 

私も大雑把に考えてみます。

まず、言うまでもなく、言葉通り

1.自分で考え自主的に行動できる。

 という言葉が浮かびます。即ち上司の顔を窺いながら、指示を待つ姿勢ではないということですね。

2.チーム・組織のために最適・最良な行動を選択できる。

 自分で考えるといっても、その向かうべき方向は自分の浅はかな考えに従い、我儘に行動をすればいいというわけにはいきません。チームのパーパスやビジョンを理解し、その考えに従い、最適・最良な行動を考え、行動しなければなりません。

3.責任感、オーナーシップを持つ。

 そして、自分で考え決めた行動には責任を持たなければならないですね。一人一人が責任をもって行動するとともに、チームの目標にもオーナーシップを持つから、チームの結束が高まり、信頼関係に立脚した利他的行動、補完関係、化学反応などが助長され、成果が最大化されます。

4.喜びを共にする。

 自律と言っても一人一人が孤立しているわけではありません。上記のようにチームとしての文化・関係の中に存在します。日々の充実感を味わうことが、チームのウェルビーイングに必要不可欠です。そうです、自己満足に浸るのではなく、喜びを共有することが、自律とペアでなければならないと感じます。

さて、これらは私が勝手に考えた自律人財です。恐らく一人一人考えは違うでしょう。正解などないのですからそれでよいのですが、そうやって考えることによって、自分や自チームはどうなのか?を振り返ることができるのです。それができれば、「じゃあどうする?」に繋げられますよね。

 

更に、少し角度を変えて考えてみたいと思います。自律人財化が加速するための仕組みやティップスがあるのではないか? それは何なのか? です。これも正解などないでしょう。私なりに考えてみました。ランダムに書きますね。

自分を振り返る機会を作ること。即ち、1on1などの機会を意図的に創り、できる限り 客観的なフィードバックを行い自分を見つめ直す機会を作ることを促すのです。フィードバックが大切なことは前にも書きましたね。

最も最適な方法を考え挑戦する、ことを評価すること。それが成功するか失敗するかは問わない。

利他的な行動を評価すること。

・常に新しい学びに貪欲で、実際学び続けていることを評価すること。

・常に社外の変化に敏感であること。

・チーム・部門以外の人達とのコミュニケーションに積極的であること。

・学んだり、経験したりしたことを発信するなりして、影響力を発揮すること。

・自らキャリアプランを考え、上司はその実現に協力すること。

多様な経験をする機会を意図的に作ること。上司もその機会をタイムリーに与えること。

・上司のこのような戦略的な行動を評価すること。

いろいろアイデアはありそうなことが分かりますね。心掛けるべき行動などが整理できると、それを評価したり、賞賛したり、促したりすることができるわけですね。

秋がどんどん深まってきた。無性にどこかに行きたくなる。
勝手に行けばいいじゃん。そうね、自律か~