記憶に残るコーチ

■魅力のある人材

起業して2年半がたったことになる。速いものです。そのうちのほぼ2年がコロナ禍だったわけだ。企業を退職したらあちこちに旅をしようと思っていたのに、実現せずに今に至っている。その分、新しく始めた事業に集中してきたとも言える。テーマは一貫して変革人材を育てること。変化の激しい時代にあって、今までの延長線上に未来はない。変わり続けることが唯一の解であり、そのリーダーを育てたいという想いは変わっていない。

変化はコロナ禍にあって加速し、経済は縮小した上に、先進国にあって唯一のデフレときている。DXは進まず、水先案内人のデジタル庁もリーダーとしての役目を果たすに至っていない。地図のない道を歩くように、益々戦略の選択は難しく、しかし、留まっていることは死を意味し、速く判断し即行動し、だめだったら即方向修正する慧敏性が益々求められる。

リーダー諸君。変革に目覚めた人々が新しいチャレンジをする際、相談相手にあなたを選ぶだろうか? 選ばれないとしたらあなたは新しい時代のリーダーとして認知されていない証拠だ。影響力は典型的なバロメーターだ。壁打ち相手にあなたが選ばれるようになるためにはどうしたらよいのだろうか。

どういう特質が必要なのか考えてみてください。それがあなたの来年の課題です。

 

■記憶に残る授業

皆さんにも記憶に残る授業はありますか? 僕は大学時代のある授業です。東芝のシニアの方が先生だった。大学教授と違って企業で実務をリードする幹部の目線で、企業の実態に触れる生々しい話だったことが、僕の興味を引いた。それが電機メーカーに就職するきっかけになったとも言えます。

FobesJapanによると、阪大には朝一番の時間にもかかわらず大講堂がいつも埋まる人気の講義があったそうだ。テーマは「日本国憲法」いかにも不人気なテーマに思える。なぜ人気なのか。

阪大では、生徒が講義や教授の評価をしている冊子が売られているらしい。この講義は「お笑い」の項目が満点だそうだw。

その先生とは「サンデーモーニング」に時々出演している谷口真由美さん。森組織委員会元会長から「わきまえない女」と評されたラグビー協会の元理事だ。番組上もなかなか鋭いコメントをされている。

さて、なぜ彼女の講義が人気なのか。講義の冒頭10分間に「DJまゆみの恋愛相談」wをしているのだそうだ。前回の出席票の裏に書かれた恋愛ネタ(テーマは彼女が出す)に答えるのだ。これが実にいい加減で、バッサリ切り捨てたり優しかったり実に面白いらしい。10分間恋バナなどで頭が柔らかくなったところで、「法の下の男女平等」などのテーマに入る。「なぜ君は彼女に専業主婦になってほしいの?」などと突っ込むわけだ。「インタラクティブな授業であることによって、学生に授業の内容を自然に自分ごととして捉えさせ、想像力を働かす機会を与えた」とのこと。そうでしょうね。私も受講してみたかったな。

彼女の授業にはもう一つユニークなところがある。試験にカンペ持ち込みを許しているのだ。そのかわり条件がある。A4の紙1枚のみ。学生は裏までびっちりと要点をまとめるのだ。まるでそれは小宇宙! 学生は個性あふれるカンペを作るのだそうだ。そのプロセスが学びになるのだということなのでしょうね。学生はちゃんと勉強(カンペ作り)をして試験に臨むのだから、まんまと術中にハマったということだね。

記憶に残る授業は、立派に青春の1ページとなっている。

私は記憶に残るコーチになれれば嬉しい。来年も頑張ろう。

 

■お世話になった皆様へ

クリスマスも無事終わり(ケーキもローストチキンもツリーもプレゼントも何も特別なことをしていないので、無事もへったくれもないか(笑))、いよいよ年末。年賀状もごく内輪の人を除いて送るのを失礼し、このブログなどの場を使いメッセージを発信することにしたこともあり、年末の風物詩も少なくなった。コロナ禍もあり年始に集まることもなくなり、静かな日々が続きそうだ。

こうして一年が終わる。厚労省のシミュレーションでは、私の年齢の男性の余命は15年余り。15年もあると言ってもいいのだが、コロナ禍の2年もあっという間だったことを考えると、更に加齢のスピードに抗うことの困難さを考慮すると、貪欲に活動できる期間もそう長くはあるまい。どう意図的に生きるかを意識した時間の使い方を目指すべきだと、自覚する。

今年一年は、コーチ、メンターとして新しいプロジェクトも始めたし、Hogan Assessmentの認定コーチにもなった。来年は何をしようか。

新しいチャレンジは、多くの友人に支えられた。きっかけはすべて人間関係から生まれた。それは、いつもちょっとした日常にビルトインされていたのだ。

内なる発見によって覚醒する人などほとんどいないだろう。誰かに影響を受けて目覚める、エナジャイズされるのだ。出口さんは、「旅をしろ、人に会え、本を読め」と仰る。インスパイアはそんなきっかけだ。僕もまさにそうで、友人やクライアントとのコミュニケーションが僕を動かしている。

この一年も多くの皆様にお世話になりました。深く感謝します。

皆さまにとりましても来年が更に良い年になることをお祈り申し上げます。

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ギリシャのデザート“バクラヴァ
初めて食べたギリシャ料理は、かつて勤めていた会社から歩いても行ける街にあった。
めちゃくちゃ甘いが、めちゃくちゃ美味かった。
小さな発見は人生を豊かにする。来年も行こうっと。