トップ5%社員の習慣

皆さんお元気でしょうか。すでに10月。今年もあと3か月しかないなんて信じられない。追い立てられるように時が過ぎていく。こんな人生を過ごしていいのだろうか?もっともっと時間を有効に使いたい。しかしコロナ禍。昔のようにはいかないのが口惜しい。先日のトランプ大統領の感染事件。不謹慎とは分かっているものの、ちょっと笑ってしまいました。ブラジルの大統領に続いて「風邪と同じだ」と言った人にも公平に感染リスクがあることが証明された。当たり前かw 早く回復されることを祈りたい。それはそれで選挙にポジティブに働くんだろうな~

 

今日はある記事を読んで感じたことを書くことにする。PRESIDENT Onlineで書籍「AI分析で分かった トップ5%社員の習慣」の要旨が紹介されていた。とても興味深い内容なので一部を紹介したい。詳細がお知りになりたければ書籍を購入されたい。

著者の越川氏はクライアント企業の社員1万8千人の行動を、定点カメラ・ICレコーダー・GPSで計測しデータをAIで分析した。結論から言うと、トップ5%社員の行動習慣には共通点が読み取れたというのだ。そして、その後29社で実証実験を行い、その習慣すなわち一種のビジネスのコツを、その他一般社員でも再現可能だと実証したという。もし本当なら人材育成や日々の1on1やコーチングで活用できそうだ。

「5%社員の5つの行動原則」はこうだ。

1. 「5%社員」の98%が「目的」のことだけを考える

彼らの会話に高頻度で登場する言葉があることが分かった。それは「結果」「目標」「達成する」「成し遂げる」「認められる」だ。その他「95%社員」の3倍以上の頻度で使っていたというのだ。事実を突きつけられると驚く。私も以前からメンターやコーチとしてクライアントに向き合うとき、よく「あなたの存在価値は何か?」「成し遂げたいことは何か?」と問いかけます。これは「自分は何をすべき(すなわち目的)人間なのか?」を考えてもらいたいからに他なりません。要するに、「自分と正直に向き合ってもらいたい」のです。私はこれがコーチの価値の一つだと思っています。

また、「5%社員」は時計を見る時間が「95%社員」の1.7倍で、会議で期限や時間に関して2.3倍以上発言している、というのです。これもとても興味深い。これは言い換えれば常に限られた時間内に結果を出すことを意識しているということだ。この時間のゴールは何かを意識しているのだ。私のあるクライアントの会社は、会議で議論されたことがその場だけで終わってしまい、次につながならないと嘆く。聞くと、会議がアクションアイテムや分担や期限を決めずに終わるのだという。これでは会議のための会議でしかなく、何の進歩も進展もない。誰もフォローもしないのだから。目的のない会議が存在することだけでも、経営システム不全だ。

そして、次にまた納得できる結果なのがこれ。「95%社員」の作成する資料は「5%社員」の資料に比べページ数が32%多いのだ。更に、時間でいうと「5%社員」の資料作成時間は20%短い。そして、パワポの1スライド中の文字数も少ない。即ち伝えるべきことにフォーカスできているということだろう。

2. 「5%社員」の87%が「弱み」を見せる

「5%社員」のひとは人間関係を構築するときに、雑談から入り距離を縮めたうえで、「自分の弱み」をさらけ出していたのだ。アンケート結果でも「5%社員」の73%が「自分の弱みを出すことに抵抗がない」という。一方「95%社員」は同じ回答が23%だけだったとのこと。

実は私はよくクライアントにこういう話をする。「価値観は分かり易いほど良い」「自分を材料として提供する、即ち弱みや失敗談をさらけ出すことで、共感され信頼関係が生まれる」と。実は自分の弱みをさらけ出すことのできる人は、「強い人」だ。自分を良く見せようとする人にはできない。記事でもこう言っている。「『5%社員』は決して強い部分によるマウンティングをしません」と。よく分かる~w。皆さんもそういう人になりたいですよね。

3. 「5%社員」の85%が「挑戦」を「実験」と捉える

「95%社員」よりも「5%社員」の方が、会話やチャットで接する人数が多く、会議での発言頻度は32%多く、更に社内での移動距離も22%長いという。明らかに自発的に動き自分のフィールドを広げる行動をしているのだ。

実は同じような実験が日立の中で長年行われてきた。社員にセンサーを付け、誰がどういう行動をして誰とコンタクトしているのか、長年でデータを取り続けてAIで分析して知見を溜めてきた。矢野さんというフェローがその分野のオーソリティーで、今ではそれは同社のサービスとしてビジネスにしている。「幸福度」を測定し自己実現可能な生産性の高い職場を創るのだ。今年6月に「ハピネスプラネット」という新会社まで興している。

また、こうも書かれている。「5%社員」は横の広がり、つまり自分にはない経験やスキ身につけようとする人が69%いることが分かったと。彼らは、「変化の激しい現代で対応力を高めていくには、1つのスキルや技術に固執することなく、より多様な能力を身につけていった方が市場価値が高まると考えている」

私は以前から望むべきリーダー像を表わしてきたが、その中に「ひとたらしで」「行動力があり」「意思表示が明確で」「オープンで」「発信力があり」などなどを入れている。どれだけ多くの人とつながれるか、共感されるかがリーダーとして必要な価値観だと強く思うのだ。

4. 「5%社員」の73%が「意識変革」はしない

この表現は私には腹落ちしない。どうもこういうことらしい。「5%社員」たちもトップダウンの行動変容要求(こうしろああしろ・・・的)には抵抗を示す人も多い。しかし、彼らは自分と向き合う習慣を持っている。それが、自分や組織にメリットがあるのかどうか自分で考え判定するのだという。意義や目的が理解できれば行動を変えるのだ。同時に彼らはそれが納得できれば、ほかの人にそれを広める傾向があるとのこと。意味のあることは自らインフルエンサーになるという形のリーダーシップを発揮するのだ。なるほどね。即ち「意識変革」を押し付けられない。納得すれば自ら変わる、ということなのね。

5. 「5%社員」の68%が常に「ギャップ」から考える

「5%社員」は最低限の計画しか作らず、まず行動する。途中で行動を修正しゴールを目指すという。

また、例えば顧客にプレゼンする場合、こちらサイドと顧客サイドでは情報の多寡やニーズの理解など多くのギャップがあるのが常。「5%社員」はその他より、ギャップを埋めるための事前ヒアリングを徹底しているのだ。

常にゴールまでの道のりは想定できないことばかり。それを知っているから、まず動く。常に気付いたギャップを埋める行動を取りながらともかく進む。ハイパフォーマーの行動がそうなのは容易に想像がつくね。

 

どうでしょう。これを鵜呑みにする必要は全くないが、いいところを突いていると感心する。そして気付かないかな? 強いビジネスピープルなり、ハイパフォーマーなり、リーダーなり、変革者を育てるヒントがたくさんあると。

皆さんが日常行う1on1などのコミュニケーションの場で伝えるべきこと、問いかけるべきことは、変革の余地がある。そして、職場のコラボレーションはリーダーのコーチング力やトレーニング方法によって、進化できる余地がある。

さて、明日から早速試してみよう。

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奄美黒糖焼酎バカラでいただく。ギャップがあるようでないw

わざわざ「糖質0」とデカデカw 焼酎はみなそうだよ~