「認知バイアス」の罠

人間は記憶の誤りや擦りこまれたもの、都合の良い真っ赤なウソなどにも縛られている。見たくないものは見えないというのも同じかもしれない。それを「認知バイアス」という。時に法的証拠の信頼性を大きくゆがめたりもする。思い込みを事実としてしまうわけだ。自分の信じている疑いようのない何か、を否定されても頑なにそれを曲げずに、かえって深くそれに閉じこもり、間違いを指摘する人に対して攻撃的になったりもする。某国の大統領の支持者たちも、本人の、すべて自分の指示による結果だというシナリオに染められた「認知バイアス」にまみれていると感じる。もっとも、彼らだけでない。私も含める人間全員が持つ心理なのだろう。

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最近のランチはこんな感じが多い。子供のころからポテサラにリンゴが入っているのは許せなかった。ところが、出会ったこのサラダにはリンゴが…これが実に美味いのだ。記憶を覆された。これも「認知バイアス」のなせる業かw


PRESIDENT Onlineの「『グレタ・トゥンベリは生理的にムリ』と話すオジサンの主張」が納得の主張をする。「『そもそも、気候温暖化を否定する考え方は、近代の工業資本主義を推し進めた男性優位的なアイデンティティと深く絡んでいる』と米国のオンライン経済メディアQuartzは指摘している。」「自然を征服し、大量生産・消費によって、生活を向上させるという近現代の工業システム。グレタさんは、そうしたマッチョな資本主義のシステムを否定したわけだが、同時に、『(その主な担い手たる)男性の信念、価値観を攻撃し、その『自尊心』を傷つけた』(Quartz)のである。その結果として、『自己防衛本能としての反射的怒り』を買ったというわけだ。」なるほど。よく分かる。

グレタさんの主張は正しい。ただし、いかに正しかろうが、「『自分は正しく、あなたは間違っている』と、自らの主張の正当性を示し、相手の間違いを指摘し、批判する手法は、科学的エビデンスをもってしても、決して、説得に効果を持たない。」となってしまう。そうだよな。納得。

これが、すべての人間が持つ“脳の癖”「認知バイアス」のなせる業なのである。

「我々はある意味、全員が環境破壊、気候変動の共犯者たちだ。それに気づきつつも、生活や生計や生存を優先させ、不都合な真実に目をつむってやり過ごしてきた気候温暖化を認めることは、自分たちの非を認めることになる。」

人間は本質的に「認知バイアス」との闘いなのだ、と理解しよう。バイアスまみれの自分と向き合い、客観的に自分を見よう

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これはローストビーフバージョン。これにもリンゴがw